分布触覚五指ハンドによる適応行動ロボットシステム(修士論文)
Jan 20, 2025
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概要
これまで開発してきた分布触覚五指ハンドに、人の肘から手首までの動きを模した4自由度のロボットアームを組み合わせ、壁や机などの環境に吸着して自立し、人と自発的に触れ合うロボットシステムを構築しました。修士論文「分布触覚五指ハンドによる適応行動ロボットシステム」の一部としてまとめています。
対人適合可能な小型五指ハンドの設計
- 指の細さの要件定義:人との手繋ぎに適した対人適合可能な構造とするため、指幅・可動域などの寸法要件を定義し、小型な五指ロボットハンドとして設計
- アームとの組み合わせ:上記のハンドに4自由度のロボットアームを組み合わせ、単体のハンドでは難しかった手繋ぎ動作中の姿勢自由度を拡張
アームによる自立・自発動作システム
- 4自由度着脱可能ロボットアーム:肘から手首の動きを再現する4関節。ベース部に直径50mmの吸着パッドを2個搭載し、壁や机上などの平面環境に固定可能
- 省エネルギーな吸着維持機構:ダイヤフラムポンプと電磁弁、気圧センサによる空気圧回路で、真空維持のための消費電力を抑制
- ハンドとアームの協調制御:ROSノード(
rcb4_ros_bridge,main_controller,hand_state_manager,hand_interface)による、関節制御と触覚状態管理の統合ソフトウェア構成 - 対人的な自発動作:手招きや指差し、手を振るなど8種類の動作をランダムに実行しつつ、人がハンドに触れると動作を一時停止して反応を示し、握られると手繋ぎを開始する設計
展示を通した印象評価
2024年11月7日〜11日、「東京大学制作展2024 付いて離れて」にて作品「Hand」として本システムを展示しました(東京大学大学院情報理工学系研究科倫理委員会承認:UT-IST-RE-240903)。使い方を明示せず、「あなたが触れると触覚によってその意図を読み取り、動きで応えてくれる」という一文のみをキャプションとして提示し、来場者との自由な触れ合いを通した印象評価を行いました。
関連論文(第一著者)
- 中根葵, 山口直也, 矢野倉伊織, 小島邦生, 岡田慧: 人との手繋ぎのための対人適合可能な小型五指ロボットハンドの開発. SICEシステムインテグレーション部門講演会, 2E2-06, 2024.
受賞
- 東京大学学際情報学府優秀修士論文コース長賞(2025年3月)
- SI2024優秀講演賞(2025年2月)- 計測自動制御学会